白楽総合歯科医院

直近で言うと、30代男性の患者さんです。
歯周病は、僕だけじゃなくて、衛生士さんとも手を組みながらやっています。
残せない歯もあったんですけれど、基本的に「歯は抜きたくない、どうにかしてほしい」というのが主訴でした。

歯周病が進行しやすい方＝お口の中にすごく菌が多い方、なんです。
しっかり歯を磨いている、定期的に検診にも来ている、なのにどうしても歯周病が進行してしまう方はいらっしゃる・・・「どうしてこんなに歯磨きしているのに」と。

地域柄、デンタルIQ＆意識が高い方が多いんですね。
「毎日歯も磨いているし、不摂生しているわけじゃないのになんでだろう？」という人も結構いるんです。
そもそもお口の中の細菌の数・・・お口の中は細菌のいる場所なので、みんな多かれ少なかれいますけれど、歯周病の菌の数が多いと歯ブラシだけでは歯周病の菌は取れていかないんです。
菌の数を減らすためには、歯医者さんで治療をしていくしかないんです。

先ほどの患者さんに話を戻して。
右下の奥歯が、噛むと痛くなってきちゃって、診るとグラグラしている歯が1本ある。

そうなんですよ、右下の一番奥の歯がグラグラしていて。
レントゲンやCT写真を撮ると、歯の周りの骨がゴッソリない。
歯周病菌で歯を支える骨が溶けてしまっている。
ほかの歯も、歯周病菌で骨がグーっと下がってきちゃっている。
残念ながら、右下の奥の歯は残すことが出来ないので、歯は教科書的には抜歯しないといけない。
ほかの歯のためにも、そこが感染源になっていると良くならないので、抜歯はさせていただきました。
ほかの歯をしっかり残していくために、衛生士が「歯周内科治療」※をした患者さんがいます。
→歯科衛生士インタビューはこちら

※位相差顕微鏡（いそうがけんびきょう）やPCR検査で歯周病の原因菌を特定し、その原因菌に効果のある飲み薬で除菌する新しい治療法

歯ぐきの状態は、すごく向上しましたね。
あきらかに歯ぐきの色味、ブヨブヨしていたのが引き締まりました。

僕らは、歯周病の菌の検査を「検査キット」でやっているんですけれど、菌の数もぐっと減ってお口の状態も良くなって見て取れます。
ついこないだいらっしゃったのですが、抜歯する前に歯周内科の治療をしたのが2ヶ月前くらい、抜歯したのが1ヶ月くらい前です。
ご自身の努力もよくあって、歯ぐきが引き締まっていい色になってきたという例があります。

もともと意識の高い方で、歯周病の保険の治療で、検査をしました、上の歯石を取りました、それで歯ぐきの上の歯石を取りました、そのあと歯ぐきがどれくらい引き締まりましたか？の検査をしました。
そこから「まだ歯ぐきが腫れぼったいね」となると、歯ぐきの中にある歯石を取る治療に移っていくんですけれど、歯ぐきの中のある歯石を取らなきゃならない人は、歯周病の「初期・中期・後期」でいうと「中期以降」なんですね。
結構進行しちゃっているなという感じでしたが、結構しっかり通ってくださったんですね。

「歯ぐきの中の歯石も取っているのに、なんでグラグラしてきちゃったりするんだろう」とご自身も悩まれていて、検査したらすごい歯周病の菌の数だったんです。
歯石は取れても、目に見えないバイキンはどうしても取り切れないので「歯周内科治療」をしました。
昔は歯ぐきと開けて物理的に取ってましたが、今は「歯周内科治療」というのがうちではできるようになり、目に見えてよくなったなという患者さんがいました。

そうですね。
今日は特にいろんな分野の先生がフルでいる日なので・・・小林先生は根っこの治療にマイクロスコープを使って歯を失わないようにする治療が得な先生、渡部先生は口腔外科中心でインプラントと歯の矯正もみます。
よく治療した１本の歯だけでなく「一口腔単位（いちこうくうたんい）」という言い方をしますけれど、全体の噛み合わせをしっかり作り上げることが大事です。
開いているスペース（歯が抜けたところ）に入れるのは、ほかの歯に影響を与えないインプラントが一番いいと思います。
そして、本多先生は入れ歯はもちろん、一般治療をオールマイティにやっている虫歯の診断や適合のいいかぶせ物を作る際に相談する僕の一番尊敬している先生です。

どうしようかなと思った患者さんがいたんです。
僕が研修医でこちらに来ていた時からお世話になっていた先生なので、何かあったら相談するようになっています。
「噛ませてあげて使えるもの、且つ違和感がない」というのは、かぶせ物も入れ歯も全てに通ずることです。
当院には、質の高い＆こだわりのある先生が多いと感じます。
その道のエキスパートの先生たちの治療が見られているので、いい刺激になります。

大学に残ってインプラントや矯正の認定医を取る友達も多いのですが、一刻も早く臨床に立ちたかったんです。
手を動かして必要な技術を身に着けて、勉強したいことはあとで自分で勉強しようと思いました。
ある程度現場が分かってからじゃないと気づけないこともあって・・・近藤義歯の「KGKデンチャー」の質の高さが分かるのも、自分出来ること／出来ないことも分かり、医療の理想も見えてくる中でやっているから、初めて質の良さが分かるのかな、と感じます。

父が歯科医師だったのが大きいですね。
働いている父は大変ではあるけど、患者さんに慕われている姿を目にして、ああなりたいなと思い目指しました。

（笑）ありがとうございます！
はい、龍泉寺の湯、よく行きます。
サウナ＆外気浴でリフレッシュしています！！

「歯医者に来るのは10年ぶりです」とか「子供のころに行った以来で・・」という方もいらっしゃいます。
奥歯に虫歯が多くある方もいらっしゃいますが、一度は踏み出さないと歯は残せて行けません。
一歩を踏み出していただくのは、患者さんの勇気じゃないですか。
一歩の勇気がすごい大事なことなので、その勇気を尊重できるようにしたい・・・理想に近い治療をしたいです。
最初はお話だけでいいので、気軽に来てもらえればと思います。

（笑）怒らないですね、うちのドクターは。
虫歯は痛い時期があったはずなんです、「痛かった？」と聞くと「痛かった」というんです。
「それでも来られないくらい歯医者さんが苦手なんだろうな」と思います。
「放置してたから悪い」ではなくて、逆に「来てくれたんだ」という感じで尊敬します。

「小さい時の治療がトラウマで」「人と接するのが苦手」という患者さんもいますが、頑張ってきてくださっています。
重い腰が上がったのであれば、寄り添える歯医者なんじゃないかなと思います。

そうですね、その勇気を尊重したいし、寄り添いたいです。