小林 義昌 (こばやし よしまさ)インタビュー

目次
- 「共感」が一番大事=「写真」を大事にする
- 産婦人科は産婦人科のことしかやらないように、僕は「顕微鏡の中」で突き詰める
- マイクロを「買った」と「使える」は別問題
- 術前・術中・術後の写真を必ず撮って、診療時間内に必ず説明
- 実際の治療の現場をレポート
「共感」が一番大事=「写真」を大事にする
コンセプトとして「より確からしいこと」を掲げています。

小林

確からしい?
100%を目指しているわけではないので、基本的には「『勘』のワンランク上」という治療をしています。
コンセプトに賛同していただける方の治療をします。

小林

先生の所に来る患者さんは、マイクロスコープ出の精密な治療を求めてくる患者さんしかいない?
要望されている方は遠くからいらっしゃいますので、ほとんどキャンセルがないです。

小林

根っこの治療は、患者さんも根気がいりますよね。
歯科治療は「共感」だと思うんです。
僕が「こうこうこうしたほうが良いですよ」と説明します、それを信じていただいたら治療をする、ということですよね。
僕の治療方針ややり方に共感してくれる方が患者さんです。
共感が一番大事なので、「写真」を大事にするんです。
共感するための工夫は、技術の引き出しを増やすより大事だと思っています。
「何が大事か?」を突き詰めていくと、「何を揃えなきゃいけないか?」がおのずと出てきます。

小林
産婦人科医は産婦人科のことしかやらないように、僕は「顕微鏡の中」で突き詰める
産婦人科は産婦人科のことしかやらないですよね、歯科は何でもやるじゃないですか。
浅く広くやっている歯科医院がいいのか?そうじゃないほうがいいのか?の違いです。
僕は何でもかんでもやろうと考えていないですし、僕は顕微鏡の中で突き詰めて治療します。
僕は共感を大事にしている=説明を大事にしている=「写真」が大事です。
当院には「説明できる環境」があります。(下記画像参照)
僕の中では、写真を撮らずに説明するという選択肢はありません。

小林



確かに、患者側からしても画像を見せてもらった方が説得力がありますし、誠意を感じます。
根の治療は「家の建築」と一緒です。
土台の工事をちゃんとしていないところにいいレンガの家、つまりかぶせ物をいいものをしても、お互いに絶対に嫌な気持ちになるんだから、やらないほうが良いですよとお話しします。
僕が建設的なロジックを言えば、患者さんも「あ、そうだな」と思います。
他人の写真を見せて「こうなりますよ」と言われても、自分のことじゃないと共感しないですよね。
「自分はこういう虫歯になっているから、根っこの治療をしなきゃならない。じゃあ、どういう治療をしたらどういう風になれるか・・・」と考える、その「モチベーション」が大事なんです。
患者さんは自分のことしか共感しないです、なので他人の説明用の写真を見せられても無意味です。
だからこそ、写真が大事なのです。

小林

確かに。
歯の根っこ再治療の患者さんが、先生のところにすがってくるパターンは多いですか?
モチベーションがある方は、そういうことをするんですよ。
モチベーションとは、繰り返しの「根の治療」で悩んでいる人。
ネットで探している方は「ラバーダムしますか?」と質問してきます。

小林

来る時点である程度調べがついている、ということですね?
そういう方たちは、少しでも知識があるので、説明が省けたりするので助かるっちゃ助かります。
そうやって困っている人は、自分の子供にもちゃんとした治療を受けさせたいなどのモチベーションを持っています。
かぶせ物を精密に治療したほうが良い理由も、分かってくるんです。

小林

先生はどういう経緯で白楽総合歯科へ?
院長のスカウトです。
「こういうことしかしない」という事に共感してくれたんです。
自分の機械を持ち込んでやっています。
滅菌にも僕のスタンスがあるし、材料もそうです。
そもそも、こだわりのない歯医者ってダメだと思うんです。
一番自分の心地いいやり方でやっています。

小林
マイクロを「買った」と「使える」は別問題

「マイクロスコープ下での精密治療」用の椅子があるということを知りませんでした!
(根っこの治療、精密なかぶせ物をで行う際「ヒジ」を安定させる専用の椅子)

歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)は、買ったらそのあと自分で勉強をしなきゃならないんです。
マイクロをやるのにあたって、マイクロ用の基本的な診察セットを使わないと出来ないです。
「(マイクロを)買えば使える」と思っている医院さんは、(マイクロを)使わなくなっていきます。
誰もそういうことを教えてくれない・・・知らないで買って、端っこに置いてあるだけという医院さんが残念ながら多いです。
顕微鏡は、発売ベースだと歯科医院の13~14%にあるといわれています。
でも、実質稼働しているのは3〜4%といわれています、つまり歯科医院の1割はマイクロを「買っただけ」なのです。
買ったからハイ出来ます、ということは絶対ないということは声を大にして言いたいけど、そこまで理解できている院長が少ないのも現実です。
こういう情報をホームページで知らせることで、顕微鏡の治療は成り立つのです。

小林

柿山総合院長は、理解できているということですね。

理解してくださっているので、自分の好き勝手にやっています。
どんなドクターでも、最初は肉眼で見て、ルーペ(下記イラスト)で見て・・・そうするとルーペから肉眼には戻れないとみんな言います。
ルーペからマイクロにいったら、ルーペには戻れないし、もちろん肉眼には怖くて戻れなくなります。
それが本音です、「どれだけ確からしい治療をしたいですか?」というのはそこにつながるんです。
僕の言いたいこと、考えていること、揃えている器具などは全部そこにつながります。

小林

術前・術中・術後の写真を必ず撮って、診療時間内に必ず説明

なるほど、「確からしい」というのはそういう意味だったんですね。患者さんに一言!
「確からしい治療をしませんか?」ただそれだけです。
それとともに、共感してもらえる・・・「共感」と「確からしさ」が僕のキーワードです。
なので、術前・術中・術後の写真を必ず撮って、診療時間内に必ず説明します。
撮った写真は必ず院内の誰でも見られるようにすることを大事にしています。

小林

根っこの治療は特に難しい話なので、どれだけ説明してくれるのかが、気になっていました。
自費の根っこの治療をやっていて、こんな風になりましたと「鏡」で見ても意味がないです。
患者さんに説明することは、僕にとって一番負担がない・・・コミット(結果を出す)しているのです。
1時間に1人しか診ないので、マックスで1日7人。
こういう治療をしていると、保険の治療みたいに治したいところだけやって終わりとならないです。

小林

終わりにならない?
根っこの治療が終わると「他にもありますよ」となり、一か所だけで治療が終わらないんです。
いつの間にか「予約が取りにくい歯医者」みたいになっているので、いかんともしがたい。
1か所自費を入れたら終わり、にならないんです。
1本セラミックを入れたら、口の中全体が良くなるわけがないので。

小林

「一口腔単位(いちこうくうたんい)」というやつですね。
実際の治療の現場をレポート
実際の治療の様子を録画して全部患者さんに見せます、隠さないです。
完ぺきにやるから、またやってほしいとなります。

小林

