インプラント科

※当院のインプラントは、世界的な大手メーカー「ストローマン」「ノーベルバイオケア」を使用しています。

インプラント、まだまだ怖い、という人は多いと思います。

歯を失い始めるタイミングで、みなさん「どういう治療法がいいか」を考えると思います。
欠損(けっそん:歯がないところ)が少ない時は、基本的にはインプラントがいいです。

柿山

どうしてインプラントが良いのでしょうか?

「ブリッジ」も「入れ歯」も、隣の歯に負担をかけます。
ブリッジ(下記画像参照)は隣の健康な歯を削って、両脇の歯にかぶせて失った部分の歯を補うので、本来3人分の仕事を2人でやることになるんです。
つまり、1本で1.5本分の仕事をすることになるので、入れてすぐはいいのですが、5年10年するとかぶされている歯がダメになってそこを抜く、すると2本歯を失う事になる、それと同じ事がどんどん繰り返されて、自分の歯をどんどん失うことになるんです。
また、抜けっぱなしにしているのもよくないです。

柿山

「歯が1本抜けているくらいならないいや」と思われがちですが。

人間の体はすごくて、抜けたところを補おうと横の歯が倒れてくる、向かいの歯が伸びてくる、ということが起きてきます。
インプラントは、他の歯に負担を掛けない治療という意味では「第一選択肢」です。
インプラントは僕も長年の治療経験がありますし、口腔外科の渡部先生も日本口腔外科学会の認定医です。

柿山

なるほど。ちなみに、インプラントは長持ちするものなのですか?
実際に先生のところこの患者さんで、インプラントが長持ちしている患者さんはいますか?

ほとんど持っています。
1年以内に「菌感染」などのでロストしなければ(抜けなければ)、持ちます。
それと、「骨」があれば大丈夫です。

柿山

骨がある?

インプラントを入れるための「アゴの骨」が十分ないと、治療はうまくいきません。
アゴの骨がやせてしまっている場合、骨造成(こつぞうせい)といって骨を作るところからの治療が必要です。
アゴの骨を作って、インプラントの初期固定が出来れば、全然難しい治療じゃないです。
ただし、骨が出来るのには時間が掛かります。
「骨がないのにやってほしい」など無茶な環境での治療は、うまくいかない原因になります。
骨さえあれば、基本的にはインプラントは簡単です。
歯を1本失ったら他の歯を残すためのインプラント・・・歯を残すためにインプラントをやるんです。

柿山

インプラントとは

インプラントとは、歯を失った箇所に人工歯根(インプラント体)を埋入(まいにゅう)し、その上に人工歯(かぶせもの)を取り付ける治療方法です。

歯を失った時の治療法として、ほかに「入れ歯」「ブリッジ」という選択肢があります。
入れ歯は隣の歯にバネをかける、ブリッジは隣の歯を削るので、残った歯に負担を掛けます。
しかし、インプラントは残っている歯に負担を掛けずに、健康なお口の機能を取り戻すことができます。

インプラントの「メリット」と「デメリット」

インプラントのメリット

  • アゴの骨にしっかりと固定され、天然歯のような感覚で噛める
  • 取り外さないため、入れ歯と比べて手入れが簡単
  • 隣の歯に負担を掛けないで済む

インプラントのデメリット

  • 治療後7~10日程度は痛みや腫れを伴う可能性がある
  • アゴの骨が足りない(やせている)場合、骨造成(こつぞうせい)を行う必要がある
  • 保険での治療が出来ない

当院ではインプラントを長持ちさせるため、「菌のコントロール」だけではなく「力(噛み合わせ)のコントロール」が必要だと考えています。
インプラントを入れても、「噛み合わせ(力)のコントロール」が出来ていないと、かぶせ物が割れてしまうこともあります。
実際そのような患者さんがいて、どうしてなんだろうと長年悩んできましたが「Fプレート」という画期的なマウスピースで力のコントロールが出来る事にプラス、呼吸の改善やベロの位置の改善ができるようになりました。
詳しくはこちら

柿山

※インプラントは全て保険適用外の自費診療となります。
インプラントの料金についてはこちら

インプラント治療の流れ

インプラントの治療は長い期間掛かります。
また、治療後も定期的なメンテナンスをすることでいい状態をキープすることが出来ます。

それらのことを理解していただくために「事前のカウンセリング」を徹底し、患者さんと歯科医師が認識を共有して手術に望むことが大切です。

1. カウンセリング・検査

※初回相談は無料で承っています。
まず「カウンセリング」を行い、ご要望やご不安を詳しく伺います。
既往歴(きおうれき:病歴)や現在の健康状態、生活習慣、歯や歯ぐきの状態、アゴの骨の厚みなど、総合的に診察、治療プラン立案をします。
患者さまとドクターの双方が納得した上でインプラント治療を開始しますので、ご安心ください。
検査は「CT撮影」や「歯型採取」などを行います。

2. インプラント埋入(まいにゅう)手術

検査データをもとに、インプラントを入れる角度・深さなどの綿密な治療計画に基づき製作された「サージカルガイド」を作ります。
手術前にはクリーニング/むし歯・歯周病治療を行い、清潔な口腔内にしてから手術に進みます。
もし、清潔でない口腔内でインプラントにすると、感染症になったり、埋入したインプラントを除去しなければならない状態となります。
インプラントを入れた(埋入:まいにゅう、下記画像左)あと、いったんフタをします(画像右)。
手術当日はしっかりと休息を取り、時間にゆとりを持ってお過ごしください。
手術後、食事や普段の生活で気をつける事がありますので、歯科医師の指示に応じて安静に過ごしてください。

3. 人工歯の取り付け

手術後、定期的に通院して「土台の状態」を確認します。
3か月~半年で「インプラントの土台」と「骨」がしっかりと結合します。
お口の状態が安定してきたら、「人工歯(かぶせもの)」を取り付けて噛み合わせの調整を行います。
人工歯の素材は選択可能なため、見た目や強度などご希望に応じたご提案が可能です。
仮歯で調整しながら人工歯の作製・装着を行い、一連の治療は終了となります。

4. 経過観察・メインテナンス

治療後はメインテナンスにお越しください。
インプラントはむし歯になりませんが、周囲に細菌が溜まり炎症を起こす可能性があります。(インプラント周囲炎)
定期的なメインテナンスを行うことで、インプラントを長くお使いいただけます。
また、時間が経つと「人工歯根」と「人工歯」を繋ぐパーツがゆるんでくる場合もあります。
インプラントの不具合を感じた場合は、お早めにご来院ください。
また、インプラントなどの治療後、引っ越すことになった場合などに転居先近くの歯科医院宛に紹介状を発行しています。
インプラントには様々な治療法があるので、新たにかかる歯科医院もどういうものを入れたかの情報があったほうが治療がスムースだからです。
インプラントも「入れて終わり」の治療ではないのです。
※患者さまの状態によっては異なります

人工物だからこそ丁寧なケアが必要です

インプラントは天然歯(てんねんし:自分の歯)とは違う「インプラント専用のメインテナンスや清掃」が必要です。
患者さまの口腔状況に合わせて定期的な通院をすることで、不具合があった場合は早期に修理ができる=口腔環境が安定=インプラントを長く使い続けていくことが可能です。
もし、転居などで通院が難しくなった場合にも、転居先近くの歯科医院宛に紹介状を発行しています。
1本でも多く自分の歯を残すため、またインプラントを長持ちさせられるよう、メインテナンスにお越しください。

また、インプラントは「複数のパーツ」で出来ているためお手入れが重要です。
例えば、「人工歯が割れた」「アバットメント(つなぎ目)が破損・脱落した」を放置していると、再治療が難しくなる可能性があります。
人工歯根(インプラント体)が抜けたまま放置すると、そこから細菌が侵入し感染症を引き起こすことがあります。

いずれのケースも、定期的にメインテナンスをしていれば早期治療が行える、また軽微な破損であれば再治療が可能ですので、悪い状態を放置せずお早めにご来院ください。

「インプラント周囲炎」を防ぐためクリーニングに力を入れています

口腔内の不衛生な状態を放置していると「インプラント周囲炎」を引き起こすことがあります。
いわば「インプラントの歯周炎」で、インプラント周辺の歯ぐきや骨の状態が悪化し、やせ細る・剥がれるなどしてインプラントの「ぐらつき」や「脱落」が発生しやすくなります。

インプラントは天然歯よりもお口の環境に左右されやすく、一度感染を起こすとあっという間にインプラントの保持が不可能になります。
そうならないために定期的なチェックとクリーニングを行い、口腔衛生を健康に保つことが大切です。

持病をお持ちの方や喫煙の習慣がある方などは歯周病・インプラント歯周炎が進行しやすいため、定期的な通院が欠かせません。
カウンセリングで患者さまごとの治療計画や通院頻度について説明を行っていますので、手術後の疑問点などもお気軽にお尋ねください。

※インプラントは全て保険適用外の自費診療となります。

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