口内炎などの口腔粘膜疾患


口内炎を歯医者さんで診てもらえるとのことですが、皮膚科なのか、内科なのか、どこに行ったらいいか分からない物の代表だと思います。
口内炎は、小さなものでもとても気になって大きなストレスを与えます。
口内炎は、舌がん(口腔領域でダントツ多い)かどうかの見極めで重要だし、免疫力低下の時に起こりやすいんです。
お口の粘膜は非常にデリケートで、体の不調のサインが現れやすいところです。
全身疾患の兆候として、見逃してはいけないと思います。
1週間経ってもよくならない場合は、特に相談してほしいです。

柿山

ちなみに口内炎は歯科の中でも、何かが担当するんですか?
口腔外科です。
当院には日本口腔外科学会の専門医がいます。
安心してご来院ください。

柿山
1. あなたの口内炎はどのタイプ?
口内炎にはいくつかの種類があり、それぞれ原因が異なります。
A. 最も多い「アフタ性口内炎」
一般的によく見られるのがこのタイプです。
頬の内側や舌、歯ぐきなどに、数ミリ程度の灰白色~黄白色の円形の潰瘍(かいよう)ができ、周囲が赤く腫れます。
ストレスや疲れによる免疫力の低下、睡眠不足、栄養バランスの乱れなどが引き金になると考えられています。
通常は1週間~10日ほどで自然に治ります。
B. 物理的な刺激による口内炎
「誤って頬を噛んだ」「熱いもので火傷をした」「入れ歯や矯正器具が当たって傷ついた」など、物理的な刺激が原因で起こる口内炎です。
傷口が炎症を起こして痛みを伴います。
原因となっている刺激(合わない入れ歯など)を取り除くことが重要です。
C. その他の口内炎

ウイルス感染(ヘルペスなど)や、アレルギー、喫煙などが原因で起こる口内炎もあります。
2. 見逃してはいけない「危険なサイン」

ほとんどの口内炎は良性で自然に治りますが、中には病気が隠れているものもあります。
特に注意が必要なのが「口腔がん」です。
初期の口腔がんは口内炎と似ていることがあり、自己判断は禁物です。
以下の症状に当てはまる場合は、ためらわずに歯科医院を受診してください。
- 1週間以上経過しても治らない、または悪化している
- 同じ場所に何度も繰り返しできる
- 口内炎の周囲が硬くなっている、しこりがある
- 形がいびつで、境界がはっきりしない
- 赤と白が混ざったような色をしている
- 痛みがない(痛くないから大丈夫、ではありません)
3. 当院での対応
当院では、まず患者様のお話を伺い、お口の中を詳しく診察して口内炎の原因を探ります。
お薬の処方: 炎症を抑えるステロイド配合の塗り薬や貼り薬、痛みを和らげるうがい薬などを処方します。
原因の除去: 尖った歯や合わない被せ物、入れ歯などが原因の場合は、それらを調整して物理的な刺激を取り除きます。
専門機関への紹介: 診察の結果、より専門的な検査や治療(口腔外科での組織検査など)が必要と判断した場合は、速やかに提携する大学病院や専門機関へご紹介いたします。
まとめ
口内炎は「疲れのサイン」であることが多いですが、まれに重大な病気が隠れていることもあります。
ご自身で判断せず、お口の粘膜の専門家である歯科医師にご相談ください。
早期発見・早期治療が、あなたのお口の健康を守ります。
気になる症状がある方は、お気軽にご来院ください。










